
澤野啓次郎さんって、こんな人
大手メディア企業向けのデジタルコンテンツ制作事業と、地方特化型インバウンド観光事業を手がける、リベルタ株式会社の澤野啓次郎さん。株式会社シンコーミュージック(現・
「僕は、山口県萩市の須佐(すさ)というところで育ちました。この人口2,600人ほどの山陰の漁村が、僕の原点。僕を育んだこの町に仕事で恩返ししたい気持ちが募り、会社を飛び出しました」
起業当初はそんな強い思いがある一方、収入の糸口はこれから見つけるという状態。しかし、澤野さんが起業した翌年(2015年)のNHK大河ドラマが、萩市を舞台にした『花燃ゆ』に決定したことが契機となりました。澤野さんは会社員時代に培ったコンテンツ事業のノウハウを活かし、NHK山口放送局から『花燃ゆ』のご当地サイトのディレクション業務を請け負うことに。その後はインターネット領域を中心に業容を広げていきます。

しかし、この事業のみに留まらないのが、澤野さんのすごいところ。2017年には、「ハートランド・ジャパン」のサービス名で、インバウンド観光事業をスタート。青森、熊野古道、萩・津和野、そして阿蘇を、1年かけて自らの足で歩き、各エリアのスポットをアドベンチャーツアーとしてパッケージング。現在は、それらのプランを旅慣れた外国の富裕層に提案すべく、各国を回るセールス活動を行っています。
「今年は、オーストラリア、ニュージーランド、香港、アメリカ、シンガポールなど、延べ13か国に足を運ぶ予定です。日本海沿いの海岸線、田んぼのあぜ道など、日本人にとってはなんてことのない田舎の風景も、海外観光客にとっては知られざる神秘的な風景。『ファンタスティック!』って口にしながら嬉々として楽しんでくれるんですよ。そういった声を日本の隅々に行き渡らせることが、いまの僕の目標です」
澤野さんのビジネスフィールドである、メディアと観光。一見カラーの違う、二つの事業ですがちゃんと共通項があるそうです。
「それは『目利きをして編集して伝える』ところ。価値がないと思われていたものでも魅力を引き出して磨いてあげると、輝き、注目を集める。そういう事業をたくさん作り出していきたいですね」

自分の目で見たもの、体験したことしか信じない。そう話す澤野さんは、「日本の集落をチンクエ・テッレにしたい」と話します。
「チンクエ・テッレとは、イタリア語で『五つの土地』という意味。ここは、世界遺産に登録されていて、息をのむほどに美しい景観を臨むことができるんです。ここが、僕の目指すところ。日本の原風景が残る集落をパッケージングしてブランディングして売り出す。これをビジネスとして成功させることで、地域の価値を再発見し、
大きな笑顔でいきいきと語る澤野さんを見ていると、どこからか元気がわいてくるよう。
常にエネルギーみなぎる、澤野さんのバッグとは? 早速、見せていただきましょう。
バッグについて
バッグのメーカー / ブランド、愛用歴
THE DHARMA DOOR / 愛用歴 2か月

選んだ理由
営業先のオーストラリア・アデレード近郊の港町にある雑貨店で気に入って購入しました。
海外旅行も出張も普段の生活でも、とにかくトートバッグが一番使い勝手が良いですね。スーパーで購入したものをそのままざっくり入れられる気安さも気に入っています。
お気に入りのポイント
・出し入れがしやすいところ
・手軽に持ち歩けるところ
・海を連想させるデザイン
・やわらかな生地の具合
・頑丈
バッグの中身について
(左上から時計まわりに)Heartlamd JAPANパンフレット、名刺2種類、爪切り、パソコンケーブル、iPhone、カードケース(Cartier)、Mac、歯ブラシ、手帳(MOLESKINE)、ボールペン(Cartier)、二つ折りウォレット(PRADA)、コインケース

that’s on a must INSIDEBAG
1.MOLESKINE(モレスキン)のクラシックノートブック&Cartier(カルティエ)のボールペン

モレスキンは10年来使用していますが、その機能をなかなか使いこなせずにいます(笑)。カラーは情熱的な赤と決めています。
カルティエのボールペンも10年くらい愛用中です。重厚感のあるデザインがお気に入り。”ちゃんとしてる感”をさりげなく演出してくれます。腕時計や靴といった小物にこだわる男性は多いですが、ペンもまた人となりを図る重要なファクターになると思っています。
2.パソコン&パンフレット

僕の仕事道具。これらがないと何も始まりません。Macにはったステッカーは、故郷である長州藩(山口県)の紋。僕の原点です。
3.革小物

一つのアイテムを長い時間をかけて使い込むタイプです。レザーは味わいが増すし、手にも馴染んでどんどん使いやすくなる。そのせいか、新しいものになかなか目が向きません。
【番外編】新聞

僕、新聞大好きなんです。いつも持ち歩いています。
(編集注:取材当日は休刊日だったので、翌日、澤野さんに送っていただきました)
「どんなものでもざっくり入れられるところが、トートバッグの良いところ」と話すとおり、澤野さんのバッグからは無造作に収納されたアイテムが次々と出てきました。そのサマは、リベルタの社名のとおり、まさに自由闊達……
「いつ死んでもいいように、今日やりたいことをする」。そう話す、澤野さんからは毎日を新しく生きているかのような清々しさが感じられました。
澤野啓次郎さん、ありがとうございました!
澤野啓次郎さんをもっと知るなら
◆リベルタ株式会社: http://liberta-inc.com/
◆ハートランド・ジャパン: http://heartlandjapan.jp/ja/